meowの覚え書き

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『Stranger Case III』でチーム“Lévy Flight”が提出したレポートの公開

2024/05/15更新: 結果について記載しました

2024年5月に、OSINT、ソーシャルエンジニアリング、分析レポート作成の技能を競うフランスのコンテスト『Stranger Case』にチーム”Lévy Flight”1で参加しました。

このコンテストは架空の事件の調査を行い、事件の真相をレポートにまとめるというもので、チームの順位は調査レポートの品質で評価されます。運営がチームごとのレポートを1つ1つ目を通し採点します。詳しくは作戦会議の資料をご参考ください。

チーム”Lévy Flight”のメンバーは以下です。

この3名でレポートを執筆しました。レポートは次のリンクからご覧ください。

レポート

レポートの構成

見つけたアクタを組織ごとにまとめ、アクタそれぞれの個人情報やSNSアカウント、活動、他アクタとの関係性を公開情報を元に整理し、最後に分析パートで分かっている情報から失踪した理由を推理しています。

今回のシナリオ解説

フランス保守秩序協会(Association Conservatrice de l'ordre)の会長アントワーヌ(Antoine)氏 が失踪した事件の調査を行うというものです。 失踪の原因は、かなりドロドロしています。

アントワーヌ氏の同僚のデニス(Dennis)氏(夫)と同じく同僚のアンジェル(Angèle)氏(妻)は結婚していたのですが、デニス氏がアンジェル氏に手を挙げることにより仲が冷えていました。

そこにビジネストリップでアントワーヌ氏とアンジェル氏が仲睦まじくなり、一線を越えました。 やがて、アンジェル氏はデニス氏と離婚します。

事実を知ったデニス氏は復習のために、犯罪集団『Division eclipse』に依頼して、アントワーヌ氏を誘拐した、というものです2

犯罪集団『Division eclipse』のエージェントも凄腕で、依頼を受けてわずか2週間の間にアントワーヌ氏の兄妹に接近し、パートナー関係になり、アントワーヌ氏の内偵を行っていたりします。

真相がわかってしまえば、事件に関与しているのは3名と1組織だけだったのですが、実際には15人以上存在するアクタのオープンソースでのやりとりを調査することになります。

ターゲットの名前だけから、それに紐づくさまざまなアクタのオープンソースでの活動を調査することで情報の断片を統合し、全体像が見えてくる過程が、非常に面白かったです。

その他

順位

コンテスト終了から9日後に結果が発表されました。

我々の順位は、57チーム中26位でした3!


  1. レヴィ・フライトはランダムウォークの一種ですが、アホウドリが餌を探す時の飛行パターンであるという学説があります。大雑把に餌を探し、アタリをつけたら細かく探す軌道がOSINT CTFの調査っぽいのと、meow_noisy以外のアイコンが空を飛びそうだったのでこうつけました。
  2. われわれは『Division eclipse』の調査まで行えませんでしたが、他のチームのレポートで知りました。
  3. 連投ツイートの2件目でチーム数が増加しているので、もしかすると、 59チーム中28位かもしれません。