Open xINT CTFで出題された寿司キットの食レポ
背景
- 2022年のOpen xINT CTFの問題で「Saitaku Sushi Kit」という寿司キットを販売している海外の会社の社長を答える問題が出た
- CTFの出題者の方曰く、「旅行先で気になって手に取ってみたが、高かったので買わなかった。食レポお待ちしています」と(冗談で)言っていたので、寿司キットを買って食べてみることにした。
注意: この記事では料理した寿司の写真を掲載しているが、あまり美しく撮れていないので不快に感じるかもしれない
入手方法
- 様々なECサイトで売っているのだが、商品を日本への配送はできるところがなかなか見つからなかった
- Amazon UK でも日本への配送は不可だった
- Pantry なら日本へ配送可能であることがわかった
- Pantryでの価格(日本円 税込、2022年11月の時点の値段)
- 寿司キット: 2,247円
- 配送料: 2,213円
- 配送の日程感
- 去年11月1日にPantryで注文した
- 配送ステータスは出荷準備状態となった。
- 「2~3週間で配送する」と書いてあったのだが、そこから何も音沙汰が無くかなり不安だった。
- 11月25に Deutsche Post で出荷が完了したとメールがきた
- ここからは荷物の現在地がわかるようになったので、本当に荷物が届くかの心配はせずにすんだ。
- 12月10日くらい自宅に商品が届いた。
- 注文から1.5ヶ月以内で届いたので、まだ速い方だと思う。
- 去年11月1日にPantryで注文した
箱
全体
- 大きさ
- 意外に大きい。新書の長辺程度はある。
- 中はスカスカなので重心は安定していない。
- 重さ
- 371g。米が入っているのでちょっと重い
裏面
- レシピが書かれている
側面
- 賞味期限
- 2023年7月5日
- ヨーロッパの会社なので、日付のフォーマットは、 日/月/年 のはず。
- 2023年7月5日
- また、会社名である「Ethnic Distribution」と書かれている。
- CTFの問題は、寿司キットのホームページに会社名が掲載されていないために難しかったのだが、箱を見れば一発のようだ。
その他
- 梱包状態
- 緩衝材に包まれていたのだが、若干凹んで届いた。
中身
- 米2袋
- 2袋に分かれているが、寿司酢が1袋なので、どうせ2袋一気に開けないといけない。
- トータル250g(約1.7合)
- 2〜4人分
- 寿司酢
- 醤油
- ガリ2袋
- わさび2袋
- のり4枚
- 巻きす
- 割り箸2膳
- レシピ
- 箱の裏よりも細かくイラストで解説がある
- また、別ページで調理ステップが多言語でかかれている
日本ならば、容易に調達できるものばかりである。
寿司ネタはもちろん同梱されていないので自分で用意する必要がある。
調理
寿司キットが届いてから時は経ち、2023年7月5日となった。賞味期限ぎりぎりということで、ようやく寿司を作る気になった。
寿司ネタはパッケージの例に載っていたサーモン、きゅうり、人参 を買った。
レシピのステップ通りにつくった。
注意(2回目): この記事では料理した寿司の写真を掲載しているが、あまり美しく撮れていないので不快に感じるかもしれない
酢飯づくり
- マニュアル通り、鍋で炊く
- もちろん炊飯器は持っているのだが、マニュアルを優先する。
- 水の量が指示されていないので、普段自分が炊飯器で入れている量を目分量で注ぐ
- Googleレンズ翻訳が勝手に水の分量の箇所を省略しているのかと思って原文も見たが、やっぱり分量は書かれていなかった。
- 「研ぐ」ステップが書かれていない。
- 炊き始めてわかったが、煮汁が白濁していたので、無洗米というわけではなさそうである。
- 「米を湯切りせよ」と書いてある。
- こんな記述は生まれて初めて見たかもしれない。
- 実際に湯切りしてみたが、案の定米がこぼれる。
寿司ネタの準備
- きゅうり、サーモン、人参は短冊状に切る。
- 水の分量は書いていない一方で、切る長さに関しては具体的な数値が書いてある。
- 人参は柔らかくなるまで適当に煮た
巻く
- 文章で見るとなかなか理解しづらいので、普通に調理動画を見たほうがいいと思う。
- また、のりの袋は口が大分せまいので、取り出す時にのりを破いてしまった。
- 湿気にさらされる覚悟で袋を開いておくべきだった。
盛り付け
- ここは普通の記述。
完成
食べた感想
- シャリがべっちょべちょ
- そのくせ芯が残っており、噛みごたえがかなり気持ち悪い。
- リゾットに近い
- 巻く時に米がうまく固まらず、巻き寿司の端からシャリが崩れた。
- 何かの間違いかと思ってレシピを見返したが、特に間違って調理してしまったわけではない。
- 海外では、この米の硬さがデフォルトなのだろうか。。。
- そのくせ芯が残っており、噛みごたえがかなり気持ち悪い。
- 酢
- すっぱさはないが、後味の形でほのかに酸味がする
- のり
- シャリがべちょべちょのせいで巻いている段階ですぐにふやけた
- 味は日本の のりと同じ味
- 醤油
- 若干くどいので、薄める必要がある
- ガリ
- スーパーで売っている寿司に付属しているガリの味と遜色はない
- わさび
- 鼻がつんとする寸前の強さ
- 総評
- シャリをちゃんと作れていたならば、日本のスーパーに売っている寿司の味に見劣りしないものだった
- 日本のメーカーが海外に向けて輸出しているのかと思うくらいに、日本の味である。
- 当初は海外の独特の味を予想していただけに、いい意味で裏切られた
- 裏を返せば、シャリという肝心な部分の作り方の説明が簡素だったことで、寿司全体のおいしさを大きく損なっている
- 鍋で炊く以上、妥協はしないといけないものの、説明はもう少し改善の余地があると思う。
- シャリをちゃんと作れていたならば、日本のスーパーに売っている寿司の味に見劣りしないものだった
まとめ
- Saitaku Sushi Kit は極めて日本の味
- しかも寿司キットというだけあって、(巻き)寿司を家庭で作るための材料一式が揃っている。
- 日本の寿司の味を、家庭で簡単に作れるという意味で、海外の商品としてはコスパはいいのではないかと思う。
- ただし、米の炊き方の説明は本当に改善した方がいいと思うレベル
- 他はよかったのに、どうしてこうなった…
- とはいえ、私が炊飯器を使ったならば、「日本の味でした。おしまい。」になってしまうので、記事ネタとしてはこれでよかったのかもしれない。
- 米の炊き方を差し引いたとしても、CTF運営の方の「寿司キットを買わない」という判断は正しかった
- わざわざ日本人が日本の味の寿司を食べても、感想が出てこないと思う
- したがって、4,500円持っていたら寿司屋へ行けばいい
以上。ごちそうさまでした。